2021/01/20更新
2020年度 第2回福島リサーチカンファレンス(FRC)
SAMMI-2020 ワークショップ~軽水炉シビアアクシデントマネジメント向上のための計装に関するワークショップ~
日本原子力研究開発機構 廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、安全研究センター(NSRC)主催のもと、令和2年12月7日に、2020年度第2回福島リサーチカンファレンスとして、「SAMMI-2020ワークショップ ~軽水炉シビアアクシデントマネジメント向上のための計装に関するワークショップ~」をオンラインで開催しました。
本ワークショップでは、議長のCLADSセンター長の開会挨拶を皮切りに、基調講演が行われました。
基調講演ではまず、1F事故時の計測、現在の廃炉に関わる計測、今後の新しい計測について多数の具体例が述べられ、さらに、同事故で炉心溶融を生じた3基の原子炉毎の事故現象と計測との対応について、詳しい技術解説がありました。
講演後には炉心の水位計測を始め、事故炉の状態を知るための計測に関する様々な技術的内容について活発な議論が交わされました。
本ワークショップには、111名[日本37名、海外14カ国74名(フランス20、カナダ11、スペイン7、ドイツ6、米国6、韓国5、ベルギー4、スイス3、スウェーデン3、イタリア2、チェコ2、中国2、オーストリア1、ポーランド1)]が参加しました。
開催概要
東京電力福島第一原子力発電所(1F)のシビアアクシデント(重大事故)では、事故時および事故以降のアクシデントマネジメントのための計装が大きな課題として指摘された。本ワークショップでは、軽水炉シビアアクシデントマネジメント(緊急時、長期)で鍵となる計装にかかわる課題について、米国スリーマイル島原発事故、ロシアチェルノブイリ原発事故、1F事故の事故進展過程にもとづいて技術的な検討を行う。また、実際に既設炉に装荷されている計装について、アクシデントマネジメントの観点でどこまで期待できるか、破損までの裕度はどの程度あるか、事故過程の検討に基づいて、追加すべき性能があるか、などの技術検討を行う。さらに、既設炉や将来炉について、アクシデントマネジメントを大幅に向上させることができる革新的計装技術や、アクシデントマネジメント向上に適した計装データの取得・整理とデータベース化、将来の研究課題について意見交換を行う。これらの専門家意見交換は、1F廃炉工程における長期的な事故炉の管理においても貴重な情報として活用できると見込まれる。
SAMMI-2020では、以下の項目について議論を行います。
- 現状把握:稼働中及び建設中の原子炉に対するシビアアクシデントマネジメント(SAM)、事故時の緊急対応計画、事故後から廃止措置までの長期管理(範囲、精度、応答、および時間)、包括的なSAM戦略(炉心溶融および使用済燃料プール(SFP)事故)。過去のシビアアクシデント(スリーマイル島2号機(TMI-2)事故、チェルノブイリ4号機(ChNPP4)事故)及び福島第一原子力発電所事故(1F1、1F2、1F3)の教訓の反映
- 実装されている計装技術(設計基準事故(DBA)用を含む)、シビアアクシデント時に期待される性能(品質、有効性、損傷裕度)、シビアアクシデント環境下での適用性、原子力発電所における緊急対応計画および長期管理策、シビアアクシデント時の性能評価に必要な追加ニーズ研究の特定
- 利用可能な技術、開発途上の技術、及び主要な改善を達成する革新技術の特定。既存の運転プラントや将来プラントへの実装の可能性、事故時を想定した環境条件の推定。
- データの統計解析や数値解によるシビアアクシデントマネジメントガイドライン(SAMG)の適用性
- 機能強化や将来研究開発に対する提案
主催 | 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 安全研究・防災支援部門 安全研究センター |
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共催 | 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 福島研究開発部門 廃炉環境国際共同研究センター |
日時 | 2020年12月7日(月)13:00~15:00 |
開催方法 | オンライン |
使用言語 | 英語 |
申込方法 講演内容 |
こちらからお申込ください。 |
参加費 | 無料 |
問合せ先 | SAMMI-2020 Secretariat Email: |