2021/08/03更新
放射線計測技術開発グループと福島大学との共同研究成果が、アメリカ化学会ACS Omega誌に掲載され、表紙を飾りました
環境試料中のテクネチウム-99(Tc-99)の分析には、ICP-MS法が広く用いられていますが、測定干渉を引き起こすモリブデン(Mo)を比較的高い濃度で含む試料への適用は困難でした。
今回の論文では、固相抽出法とICP-MS内の酸化反応法とを組み合わせた多段階分離システムを構築することにより、Mo濃度が高い試料からでもTc-99を定量的に分離・検出できる方法が考案されました。
この成果は、多様な環境試料へのICP-MS法の適用の幅を広げるものであり、今後の原子力施設周辺でのTc-99のモニタリングやその環境動態解明への活用が期待されます。
著者
Makoto Matsueda, Kayo Yanagisawa, Kazuma Koarai, Motoki Terashima, Kenso Fujiwara, Hironobu Abe, Akihiro Kitamura, and Yoshitaka Takagai
掲載論文
外部リンク | Online Solid-Phase Extraction–Inductively Coupled Plasma–Quadrupole Mass Spectrometry with Oxygen Dynamic Reaction for Quantification of Technetium-99 |
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掲載日
2021年7月27日
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関連情報
研究 ハイライト |
液相分析手法を用いた環境試料中の微量放射性核種濃度分析手法の開発 |
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