課題番号:デブリ-101
段階:Preparation
廃炉プロセス燃料デブリ取り出し
検討対象炉内状況把握
課題燃料デブリの状況把握

ニーズ

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① 燃料デブリの位置情報を把握したい

望ましい状態とその理由

燃料デブリ取り出しを安全かつ効率的に行うためには、PCV内において燃料デブリがどこにどれくらい存在し、またどこに存在していないかを把握できることが望ましい。また、種々の燃料デブリのうち、粉体の燃料デブリや溶解後に沈殿・堆積等した燃料デブリ(二次デブリ)についても把握できることが望ましい。
事故進展解析(燃料挙動、RPV破損位置、破損タイミング等)を高度化し、内部調査では明らかにできない要素を高い精度で推定できることが望ましい。
取り出し開始直後に取り出しでは表面近傍の燃料デブリが対象となることが想定されるため、事故進展解析などと組み合わせることで3次元的なデブリ分布を把握することが望ましい。
号機ごとに事故進展が異なり、燃料デブリの存在する位置、量や組成が異なることに留意が必要である。
なお、温度計等、現在も計測を継続している実測値も燃料デブリの存在する位置や量の評価に活用できる可能性がある。

理想と現状のギャップ/解決すべき課題

1号機に関しては、圧力容器内部にはほぼなく、ほとんどは格納容器内に溶け落ちていることがわかっている。これまでには、格納容器内部(ペデスタル外、1階グレーチング上、地下1階)の調査が実施されている。比較的デブリの状況に関する情報が不足しているのが1号機であり、今後は、既存の調査内容の精緻化に加え、ペデスタル内部及び圧力容器内部の燃料デブリの位置情報に関する情報の新規取得が今後の課題である。既存の調査内容の精緻化では特に、堆積物の厚さを把握し、PCV底部に広がり、堆積物の下に隠れている燃料デブリの存在範囲を確認することが重要となる。
2号機に関しては、圧力容器底部に多くあるが、格納容器内には少ないことがわかっている。これまでには格納容器内部(ペデスタル内、ペデスタル外)の調査が実施されている。比較的情報が充実しているのが2号機であるが、既存の情報の更なる精緻化と、圧力容器内部の燃料デブリの位置情報に関する情報の新規取得が今後の課題である。
3号機に関しては、圧力容器内には少ないが、格納容器内にはある程度存在することがわかっている。これまでに格納容器内部(ペデスタル内、ペデスタル外)の調査が実施されている。燃料デブリのペデスタル外への流出は否定できないという調査結果であり、未調査部分である圧力容器内に加え、ペデスタル外の燃料デブリの位置情報は引き続き情報の更新が必要となる。

(参考)関連する研究課題

実施されている研究課題

廃炉・汚染水対策事業総合的な炉内状況把握の高度化(炉内状況の総合的な分析・評価) [1] [2]
廃炉・汚染水対策事業原子炉圧力容器内部調査技術の開発(調査計画・開発計画の立案・更新、上部から炉心にアクセスする装置の開発、炉心部までの調査方式の開発、選定、調査装置全体システムの設計と工法計画) [1] [2]
廃炉・汚染水対策事業原子炉格納容器内部詳細調査技術の開発(調査計画・開発計画の策定、アクセス・調査装置及び要素技術の開発) [1] [2]
課題解決型廃炉研究プログラム・一般β、γ、X線同時解析による迅速・高感度放射性核種分析法の開発
国際協力型廃炉研究プログラム(日英)無人航走体を用いた燃料デブリサンプルリターン技術の研究開発

検討されている研究課題

課題リストプラントデータを考慮した事故進展詳細解析
課題リスト溶融炉心の移行挙動評価
課題リストソナーによる水中デブリ探査技術開発
課題リストシビアアクシデント後の遠隔計測技術
課題リスト小型シンチレータ結晶を用いた局所放射線計測器の開発
課題リスト内部観察・レーザーモニタリング技術の開発
課題リスト3次元ガンマ線イメージングユニットの開発
課題リスト小型放射線センサーの開発
課題リスト燃料デブリ同定のための中性子検出器の開発
② 燃料デブリの性状(各工程での状態予測等含む)を把握したい

望ましい状態とその理由

燃料デブリの性状に関する情報は、事故原因の解明や炉内状況の推定を高度化するために活用され、そして燃料デブリの取り出し工法の設計・燃料デブリの取り出し作業、安全な輸送・保管・管理、そして処理・処分の検討に活用されることが望まれる。
燃料デブリの性状に関する情報を取得するための方法論としては主に解析、実機における調査、そして実験の3つが想定される。
燃料デブリの取り出し工法の設計・燃料デブリの取り出し作業に反映するためには、燃料デブリ表面線量燃料デブリの機械的特性、組織の状態(気孔率等)、MCCI生成物の特性、加工性、取り出し時のダスト発生挙動、デブリの経年変化挙動に係る情報を把握できていることが望まれる。この際、燃料デブリの位置として、RPV、CRDハウジング、ペデスタル内、ペデスタル外があるため、それぞれの状態同定ができることが望ましい。
燃料デブリの安全な輸送・保管・管理のためには、燃料デブリの組成や鉱物相、特性情報、デブリの経年変化挙動に係る情報を把握できていることが望ましい。経年変化挙動に関しては、経年変化のメカニズムを解明し、将来の変化を予測できる手法の検討により事前策を施せることが望ましい。(例えば、燃料デブリの経年変化予測のための放射線・生物・化学・物理的溶解機構評価)。
燃料デブリの処理・処分の検討のためには、燃料デブリの安定性(核種の溶出挙動等)に係る情報を把握できていることが望ましい。
各工程における臨界管理の検討のためには、燃料デブリの組成や特性情報、MCCI生成物の特性に係る情報を把握できることが望ましい。また、燃料デブリ中のGd及びBの挙動を把握しておき、体積に関する情報等も含めて総合的に臨界リスクを把握しておくことが望まれる。
これらについては、号機ごとに事故進展が異なり、燃料デブリの性状、デブリの置かれている環境が大きく異なることに留意が必要である。

理想と現状のギャップ/解決すべき課題

これまでは内部調査による目視確認や堆積物等の採取、そして解析による推定、模擬デブリを活用した実験結果を基に燃料デブリの性状を推定してきた。
今後は、実機による更なる調査や、実際の燃料デブリ取り出しにより得られる燃料デブリの分析結果を用いて、解析による推定結果を補正し、実験等によりその再現性が確認できることが望まれる。
燃料デブリ取り出しの初期段階においては、採取できる燃料デブリは非常に限られていることから、限られた燃料デブリを用いて、位置や深さが異なる燃料デブリの性状を予測することも必要となる。そのための燃料デブリの分析項目・分析フローを設定することも必要となる。
具体的な燃料デブリの測定・分析項目に関しては【共-3 測定・分析技術】を参照されたい。

(参考)関連する研究課題

実施されている研究課題

H29年度英知可搬型加速器X線源・中性子源によるその場燃料デブリ元素分析および地球統計学手法を用いた迅速な燃料デブリ性状分布の推定手法の開発
R1年度英知放射線・化学生物的作用の複合効果による燃料デブリ劣機構解明
廃炉・汚染水対策事業総合的な炉内状況把握の高度化(炉内状況の総合的な分析・評価、総合的な分析・評価に資する燃料デブリの挙動や核分裂生成物の挙動及び特性の推定・評価) [1] [2]
廃炉・汚染水対策事業燃料デブリ性状把握・分析技術の開発(燃料デブリ性状の分析に必要な技術開発等、燃料デブリ微粒子挙動の推定技術の開発) [1] [2]
廃炉・汚染水対策事業燃料デブリの性状把握のための分析・推定技術の開発 [1] [2]
課題解決型廃炉研究プログラム・若手燃料デブリにおける特性の経年変化と環境劣化割れの調査
課題解決型廃炉研究プログラム・一般β、γ、X線同時解析による迅速・高感度放射性核種分析法の開発

検討されている研究課題

課題リストMCCI堆積物の特性評価
課題リスト分析・測定技術の高度化開発
課題リスト燃料デブリ-コンクリート系の相関係と放射性核種溶出挙動把握
課題リストプラントデータを考慮した事故進展詳細解析
課題リスト溶融炉心の移行挙動評価
課題リスト燃料デブリ酸化状況等評価
課題リスト模擬デブリ特性評価
課題リスト燃料デブリの溶解方法及び元素定量分析手順の構築
課題リストX線CTを用いた燃料デブリの非破壊検査技術
課題リストICP-MS分析手法の合理化検討
課題リスト加速器によるU236分析
課題リスト長半減期核種分析
課題リスト非破壊測定による核物質量評価技術

関連する課題

資料