課題番号:デブリ-106
段階:Preparation
廃炉プロセス燃料デブリ取り出し
検討対象建屋内状況把握
課題建屋内の汚染状況の把握

ニーズ

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① 建屋内の線量を計測・評価したい

望ましい状態とその理由

建屋内除染燃料デブリ取り出し作業、そして最終的な解体時の被ばくリスクを低減するためには、建屋内に存在する核種や空気濃度及び表面密度等の汚染状況に関わる情報を把握しておくことが望ましい。
被ばく管理の観点から線量率放射能線源)分布の違いを明確にしたうえで、本来の目的・用途を設定することが望ましい。

理想と現状のギャップ/解決すべき課題

現状、東京電力ホールディングス株式会社のWebサイトに公開されている原子炉建屋内のサーベイマップのように、各号機の位置毎に空間線量率のデータを採取している。
今後、空気中放射能濃度をより正確に把握するために、建屋内に存在するラドントロンによるα線とβ線、γ線バックグラウンド、そしてU、Pu微粒子からのα線などを、高効率、低検出下限で識別測定できる環境測定・把握技術の実現が望まれる。

(参考)関連する研究課題

実施されている研究課題

H29年度英知高線量率環境下における小型半導体を用いたバーチャルピンホールカメラの開発
H30年度英知ガンマ線画像スペクトル分光法による高放射線場環境の画像化による定量的放射能分布解析法 [資料]
R1年度英知ガンマ線画像スペクトル分光法による高放射線場環境の画像化による定量的放射能分布解析法 [資料]
R1年度英知一次元光ファイバ放射線センサを用いた原子炉建屋内放射線源分布計測 [資料]
廃炉・汚染水対策事業原子炉建屋内の環境改善のための技術の開発(被ばく低減のための環境・線源分布のデジタル化技術の開発)
R3年度英知連携計測による線源探査ロボットシステムの開発研究
R3年度英知福島第一発電所2,3 号機の事故進展シナリオに基づくFP・デブリ挙動の不確かさ低減と炉内汚染状況・デブリ性状の把握

検討されている研究課題

特になし
② 作業エリアの汚染状況を把握したい。

望ましい状態とその理由

燃料デブリ取り出し時には建屋内の特定のエリアが作業現場となるため、作業工程の具体化・精査を進めるにあたり、作業現場の線量を把握し、必要に応じて更なる線量低減策を講じる必要がある。
そして、建屋内除染燃料デブリ取り出し作業時の被ばくリスクを低減するため計測した汚染状況を評価し、最適な除染手順やアクセス経路等を推定できることが望まれる。特に、格納容器内部の燃料デブリ取り出しのために検討されている原子炉建屋1階のX-6ペネ周辺のエリアや、圧力容器内部の燃料デブリ取り出しのために環境整備をする必要のあるオペレーションフロアが重要となる。
燃料デブリ取り出し時等に加工が生じた場合の安全性を確保するために、タービン建屋のドライアップやデブリ取り出しのためのPCV内アクセスに伴う放射性ダストの建屋内への二次拡散の影響を考慮しておくことが望ましい。

理想と現状のギャップ/解決すべき課題

作業エリアにおいて重要となる放射線防護を適切に実施するために、建屋内の作業員が立ち入るエリアの作業環境(対象核種、線量当量率、空気濃度、表面密度)を分析・計測等を用いて把握する必要がある。
放射線環境を統合的に把握するためには、作業環境に関するデータを個別に収集するツールの充実化を進めるだけではなく、線源分布と線量率の空間分布とを統合的に、整合性を以て評価、予測できる様な環境把握・情報のシステム構築が望まれる。さらに、空気中放射能濃度分布をも統合して考える道筋をつけることで、統合的な環境把握システムを構築していくことが今後の課題である。
そのため、高い放射線を有する建物内に人の被ばくを最小として、遠隔によりプラント状態等を監視、迅速な遠隔ロボットの制御に利用できるセンシングネットワークを構築したい。なお、通信ネットワークについては5G、ビヨンド5Gにこだわらないが、1F建屋内をデジタルツイン化することを検討しており、現場の状況をリアルタイムで把握するために超高速、超低遅延、超多接続可能である5G以降の通信規格は魅力的である。また、汚染状況に限らず、構造健全性等の状態監視を中長期的に把握したい。
また、特に、建屋内汚染状況の把握は現場において非常に苦労が伴っている。インベントリが高い箇所を優先的に除染することが望ましが、そもそも汚染分布状況を把握するためには、空間線量だけではなく表面線量も必要となる。すなわち、データの取得自体が難しく、また、表面線量の測定は費用を要するため、効率良く、容易に分析する技術が求められる。
しかし、原子炉内は、分厚いコンクリートに覆われ遮へいが施されている。また、GPSは届かない。1Fの場合、事故の影響により建屋内には、wifiやPHS電波も敷設されておらず、その調査にロボットが利用される。また、人が線量等を計測することもあるが、その位置情報がアナログ的管理しかなされず、被ばく低減の観点から位置情報を正確に捉えることが困難である。このような背景の下で、GPSも利用することなく、wifi等の環境も整備されていない中で、ロボットや測定者の位置を連続的かつリアルタイムで正確に把握したい。
また、建屋内作業エリアの作業性を向上させるために、現状では常設照明がなくテンポラリー照明である建屋内の視認性を高めることも必要となる。

(参考)関連する研究課題

実施されている研究課題

R1年度英知一次元光ファイバ放射線センサを用いた原子炉建屋内放射線源分布計測 [資料]
廃炉・汚染水対策事業原子炉建屋内の環境改善のための技術の開発(被ばく低減のための環境・線源分布のデジタル化技術の開発)
H30年度英知被災地探査や原子力発電所建屋内情報収集のための半自律ロボットを用いたセマンティックサーベイマップ生成システムの開発
R3年度英知連携計測による線源探査ロボットシステムの開発研究

検討されている研究課題

特になし

関連する課題

資料

関連サイト