2022/08/01更新

被ばく線量シミュレーションシステム (Simulator of External Exposure Dose:SEED) の公開について

SEEDを使うことで、指定した行動パターンでの外部被ばく線量を容易に推定することができる環境をホームページ上に構築できます。
パソコンやスマートフォンなどでご利用いただけますので、自治体に活用いただくことで、その職員や一般の方がリスクコミュニケーションツールとして利用できます。

特徴

  • フレキシブルな空間線量率データベース
  • 空間線量率データベースとして、航空機モニタリングデータ(※1)や統合マップ(※2)、自治体によるサーベイデータ等、任意のデータを使用する事が可能です。
  • 容易な行動パターン入力
  • PCやスマートフォンのブラウザで、オンライン上のマップに希望の行動パターン(滞在する場所や時間)をタップして指定することにより入力が可能です。滞在場所間の経路は自動作成されます。
  • 外部被ばく線量を自動計算
  • 行動パターンを入力すれば、経路上の空間線量率データベースを元に、外部被ばく線量をシステムが自動で計算します。
  • 計算結果の感覚的理解
  • 計算結果は、被ばく線量がどの程度か感覚的にわかるよう、レントゲン撮影など日常生活で生じる被ばく線量と共に表示します。

入手方法

廃炉環境国際共同研究センターのホームページから入手できます。モジュール、マニュアル等のダウンロードが可能です。
ダウンロードページ

ソフトウェア・ライセンス

MIT ライセンス(※3)に準拠します。

活用例

大熊町環境情報サイネージ「生活行動パターン」では、大熊町における生活行動パターンによる被ばく線量シミュレーション環境を提供しています。
また、内閣府委託事業の一環として、被災自治体の協力の下、SEEDを活用した個人被ばく線量の情報提供等が実施されており、JAEAは受託者として当事業に参加しております。

【用語】
※1 航空機モニタリングデータ
原子力規制庁が取得した、有人ヘリコプターにより測定した空間線量率の分布データ。

※2 統合マップ
原子力規制庁が取得した空間線量率の分布マップ。歩行サーベイや走行サーベイ、航空機モニタリングにより取得された空間線量率の分布マップを統計学的に処理・統合することにより、広域の空間線量率の分布をより高い空間解像度で表したマップ。

※3 MITライセンス
ソフトウェアのライセンスの一種。MIT ライセンスに準拠したソフトウェアは、誰でも無償で無制限に扱って良い。ただし、著作権表示および許諾表示をソフトウェアのすべての複製または重要な部分に記載しなければならない。作者または著作権者は、ソフトウェアに関してなんら責任を負わない。