課題番号:デブリ-212
段階:Design
廃炉プロセス燃料デブリ取り出し
検討対象構造健全性
課題系統設備・エリアの健全性確保

ニーズ

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① 系統設備・エリアを設置したい。

望ましい状態とその理由

燃料デブリ取り出しを実施するための系統設備(コンテナ・作業用セル、機器及び装置類含む)を適切に設置・運用するために、現在の環境状況を把握することが望まれる。
システムに係る系統設備(負圧管理システム、冷却に関するシステム、臨界管理システム、その他の計測システム等)を適切に設置・運用するために、各々のシステムの機能要件を満たすとともに、全体システムとしての系統設備の実現方法を確立することが望まれる。

理想に対する現状

今後、燃料デブリ取り出しは試験的取り出し(2号機)、段階的な取り出し規模の拡大(2号機)、取り出し規模の更なる拡大(1/3号機)のマイルストーンが設定されており、試験的取り出しについては2021年内の開始が予定されていたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響、2022年2月より楢葉遠隔技術開発センターにおいて実施しているモックアップ試験や2号機現場の準備工事の状況等を踏まえ、取り出し作業の安全性と確実性を高めるために工程を見直し2023年度後半目途に着手することとなった。各取り出し作業時には、取り出し装置や安全システム等が製作・設置される予定である。

解決すべき課題

試験的取り出しにおいては、建屋内の環境改善及び取り出し装置の製作と設置が主たる準備となる。一方で、段階的な取り出し規模の拡大においては、燃料デブリ取り出し設備のみならず、安全システム(閉じ込め、冷却維持、臨界管理等)、燃料デブリの一時保管設備、メンテナンス設備を設置する必要がある。さらに、取り出し規模の更なる拡大においては、1号機及び3号機に対して、2号機で得た教訓等を反映して系統設備を設置していく必要がある。

参考文献

(参考)関連する研究課題

実施されている研究課題

廃炉・汚染水対策事業燃料デブリ・炉内構造物の取り出し工法・システムの高度化(燃料デブリ由来のダストの捕集・除去に関する技術開発) [資料1] [資料2]
廃炉・汚染水対策事業燃料デブリ・炉内構造物の取り出し基盤技術の高度化 [資料1] [資料2] [資料3] [資料4]
廃炉・汚染水対策事業燃料デブリ・炉内構造物の取り出しに向けた技術の開発(燃料デブリ取り扱い技術の開発、燃料デブリ取り出し作業時の安全確保に関わる技術開発)

検討されている研究課題

特になし
② 系統設備・エリアの長期健全性を確保したい。

望ましい状態とその理由

系統設備を長期に亘り維持するために、システムに用いる配管や作業用セル等の腐食放射性微粒子等による影響を把握したうえでの長期的な寿命予測や防食対策が望まれる。

理想に対する現状

廃炉・汚染水対策事業では系統設備の連続監視システムの検討を実施しており、日々のデータの蓄積から長期的な健全性評価にもつながると考えられる。

解決すべき課題

健全性を維持するために、海水に起因する腐食を含め既設・新設を問わず広範囲に検討し、対策を講じるべき機器・時期を特定し、経年変化に対する備える必要がある。

参考文献

(参考)関連する研究課題

実施されている研究課題

R1年度英知微生物生態系による原子炉内物体の腐食・変質に関する評価研究 [資料]

検討されている研究課題

特になし

関連する課題

資料

関連サイト