課題番号:デブリ-301
段階:Action
廃炉プロセス燃料デブリ取り出し
検討対象取り出し
課題PCV内燃料デブリ取り出し
ニーズ
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① PCV下部に存在する燃料デブリを取り出したい
望ましい状態とその理由
原子力損害賠償・廃炉等支援機構の戦略プランの「福島第一原子力発電所廃炉の基本方針」として事故により発生した通常の原子力発電所にはない放射性物質に起因するリスクを、継続的かつ、速やかに下げることが記載されている。
理想に対する現状
現状の号機ごとのリスク評価を考えると、1号機は上部の原子炉建屋がなく、3号機は上部の原子炉建屋の代わりに燃料取り出し用カバーが存在するだけであり、一方、2号機は原子炉建屋が健全な上、燃料デブリの多くがRPV内に留まっていると推定されることから、RPVの損傷の程度も小さいと考えられ、管理重要度の点で差がある。潜在的影響度に影響する形状に関しては、粉体に近い状態から固体まで様々な状態を取る可能性があるが、現時点でその形状は特定されていない。特に2号機については、燃料デブリの多くがRPV内に留まっていると推定され、1,3号機と比較して溶融炉心-コンクリート反応生成物の割合が少なく安定的な形態と考えられることから、潜在的影響度は相対的に低いと考えられている。なお、1~3 号機の燃料デブリ分布の推定、アクセスルート及び周囲の構造物の状況はNDFの「東京電力ホールディングス㈱福島第一原子力発電所の廃炉のための技術戦略プラン2025」の図 3.1-1が参考となる。
研究開発については、気中工法に軸足を置き、PCV 底部への横アクセスを先行させるという燃料デブリ取り出し方針の決定を踏まえ、α核種の存在を前提とした閉じ込め機能の構築、PCV 内水位管理技術をはじめ、研究開発の加速化・重点化を図っている。
2024年度以降は、3号機を対象に①小開口からのアクセス② 燃料デブリの取り扱い(加工、回収等)の統一化・単純化③ 上/横アクセスの組み合わせ、の方針を重視した気中工法の設計検討が本格化しており、東西架台案・南北構台案の比較検討を通じて、原子炉建屋の損傷状況に応じた上アクセス支持構造物の成立性や、増設建屋への付帯設備(気体・液体システム等)の配置計画が進められている。
これまでに挙げられた工法の一例として、気中工法、気中工法オプション(充填固化工法)、冠水工法(船殻工法)がある。現時点で冠水工法は技術的難度が高いため、より実現性の高い気中工法に軸足を置いて今後の取組を進めることとしている。
気中工法案は、燃料デブリが気中に露出した状態もしくは低水位で浸漬した状態で、RPV 内部へ水をかけ流しながら取り出す工法である。
気中工法オプション(充填固化工法)案は、ペデスタル底部、RPV、原子炉ウェル等を充填材で固めて物理的に安定化させた上で、充填材とともに燃料デブリを掘削して取り出す工法である。
冠水工法(船殻工法)案は、閉じ込め障壁として船殻構造体と呼ばれる新規構造物で原子炉建屋全体を囲い、原子炉建屋を冠水させ燃料デブリを取り出す工法である。
解決すべき課題
燃料デブリの取り出し規模の更なる拡大に向け、PCV・RPV内の更なる状況把握、燃料デブリ取り出し作業(干渉物撤去を含む)を効率化する技術、燃料デブリ取り出し作業時の放射性飛散微粒子の拡散を低減する技術、燃料デブリと廃棄物との仕分けの検討、燃料デブリの性状把握のための分析・推定技術の開発などを進めるとともに、上アクセスによる燃料デブリ取り出しでの対応も想定した技術開発等を進めていくことが重要である。
また、完全な気中ではない(水が存在する)状態における燃料デブリ取り出しも想定した技術開発等を進めていくことも重要である。
エンジニアリング上の検討を通じて必要な研究開発課題を抽出し、その課題を適時的確に実施していくという、プロジェクトベースでの研究開発のマネジメントも強化していく必要がある。
エンジニアリングにおいては、乾燥、仕分け、払い出し、等のプロセス最適化を検討するとともに、それらを実行する原子炉建屋外のデブリ取り出し設備のためのエリア(ヤードエリア)を、他号機の同設備との干渉も考慮に入れて確保・整備することが可能かも重要な点となる。
なお、取り出しシナリオに おいて、今後の内部調査等で得られる情報により、例えば、燃料デブリの分布が検討条件として 設定したものと大きく異なり、新たな課題が判明することも考えられる。そうした場合は、取り 出しシナリオの変更や、場合によっては遡って工法自体の見直しが必要となる。
参考文献
(参考)関連する研究課題
実施されている研究課題
廃炉・汚染水対策事業燃料デブリ・炉内構造物の取り出しに向けた技術の開発
廃炉・汚染水対策事業燃料デブリ・炉内構造物の取り出し基盤技術の高度化 [資料1] [資料2] [資料3] [資料4]
廃炉・汚染水・処理水対策事業燃料デブリ取り出し工法の開発(燃料デブリの連続回収技術の開発)
検討されている研究課題
特になし