課題番号:輸保貯-202
段階:Design
廃炉プロセス輸送・保管・貯蔵(燃料に由来するα核種が含まれる廃棄物含む)
検討対象安定状態の維持
課題水素発生挙動の把握
ニーズ
※「望ましい状態とその理由」内のキーワードから福島原子力事故関連情報アーカイブへリンクしています(別ウィンドウで開きます)。キーワードでの検索となるため表示に時間がかかることがあります。
① 燃料デブリの収納缶内で発生する水素ガス管理、耐食管理を行いたい
望ましい状態とその理由
どのような物理現象(例:冷却材の放射線分解)により、収納管内に水素が生成されるか把握していることが望ましい。また、科学的に未解明な複合的条件(反応場、照射場)下にあるため、規制対応のためにも、より深い科学的なメカニズム解明がされていることが望ましい。
理想に対する現状
塊状・粒状の燃料デブリについては、2023 年度までの廃炉・汚染水・処理水対策事業において、収納缶内の燃料デブリからの現実的かつ合理的な水素発生予測法の検討がなされ、その予測法を用いた収納缶蓋に設置される水素ガス放出用のベント機構の検討と、移送容器内の水素ガスの蓄積を考慮した安全な移送条件の設定がされている。
スラリー・スラッジ状の燃料デブリについては、 2021 年度からの廃炉・汚染水・処理水対策事業において、乾燥方法と水素ガス発生量の評価方法、水素ガスの放出特性、移送から保管までの水素ガス挙動の机上検討や評価が実施されている。また、2023 年度からは、廃炉・汚染水・処理水対策事業や東京電力での検討および燃料デブリの性状やPCV内状況の知見等を踏まえ、水素ガス発生量の評価方法・水素ガスの放出特性の机上検討結果を要素試験等によって確認することを進めている。それと並行して、収納缶に設置するフィルタ寿命についても要素試験等によって確認された。
その他、燃料デブリ保管中の保管容器類内の環境を推定するとともに、保管容器類に使用する鋼材の種類や燃料デブリ性状、放射線の状況を踏まえた腐食発生進展モデルの検討にも着手されている。
解決すべき課題
現時点で燃料デブリに関する情報(性状、線源強度 等)が限られているため、常時、燃料デブリに関する最新情報を取り入れた上で、必要に応じて水素ガス管理・耐食管理方法を見直す必要がある。
また、安定保管の実現のためには、腐食対策や水素発生対策(例えば、燃料デブリの乾燥や水素の再結合・吸蔵、水素濃度が可燃限界濃度4vol%以下に保てることを確認・評価等)をする技術が求められる。
参考文献
(参考)関連する研究課題
実施されている研究課題
R3年度英知ジオポリマー等によるPCV下部の止水・補修及び安定化に関する研究
廃炉・汚染水対策事業燃料デブリ収納・移送・保管技術の開発(粉状、スラリー・スラッジ状の燃料デブリ対応)
廃炉・汚染水対策事業燃料デブリ収納・移送・保管技術の開発(燃料デブリの乾燥技術)
廃炉・汚染水対策事業燃料デブリ収納・移送・保管技術の開発
検討されている研究課題
特になし
② 放射線分解挙動評価を高度化したい
望ましい状態とその理由
高度化対象の優先度を判別するためにも、不確かさの大きい現象モデルやパラメータが明確になっていることが望ましい。また、科学的に未解明な複合的条件(反応場、照射場)下にあるため、規制対応のためにも、より深い科学的なメカニズム解明がされていることが望ましい。
理想に対する現状
現段階では、どのパラメータが放射線分解による水素発生に影響を及ぼすかを明らかにしているレベルである。
1FのPCV等で使用しているG値は一般廃棄物と異なり、保守的に評価せざるを得ない状況である。
2024年9月に試験的取り出しが開始、2024 年11月および2025年4月にデブリサンプルの回収に成功している。今後は採取した燃料デブリを用いて、熱物性や水の放射線分解による水素の発生量の測定等の処理・処分に関連するデータの取得を検討する必要がある。
解決すべき課題
過度に保守的に設定しているG値を適正に評価することが望ましい。特に、対象物の材料や核種組成、水に含まれる微量成分、水分量がG値に及ぼす影響は、基礎的なデータも含めて整備することで、適切なG値評価に繋がる。
参考文献
(参考)関連する研究課題
実施されている研究課題
廃炉・汚染水対策事業燃料デブリ収納・移送・保管技術の開発(粉状、スラリー・スラッジ状の燃料デブリ対応)
廃炉・汚染水対策事業燃料デブリ収納・移送・保管技術の開発(燃料デブリの乾燥技術)
廃炉・汚染水対策事業燃料デブリ収納・移送・保管技術の開発
検討されている研究課題
特になし