CLADSとは
国内外の英知を結集する拠点
JAEAは福島第一原子力発電所の事故直後から福島県内に職員を派遣し、環境モニタリングや除染の実証事業等の活動を行なってきました。
そうした活動からJAEAでは、「東京電力ホールディングス(株)福島第一原子力発電所の廃止措置等に向けた中長期ロードマップ」等を踏まえ、福島第一原子力発電所廃炉に係る研究開発を一体的に進める研究体として2015年に福島研究開発部門に廃炉国際共同研究センター(Collaborative Laboratories for Advanced Decommissioning Science : CLADS)を組織しました。2017年4月には中核拠点として富岡町に「国際共同研究棟」を竣工し、国内外の大学、研究機関、産業界等の人材が交流できるネットワークを形成しつつ、産学官による研究開発と人材育成を一体的に進める体制を構築しました。さらなる廃炉加速と環境回復を一体となって取り組むため、2020年に福島環境安全センターを統合し、現在の廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)が誕生しました。
CLADSでは燃料デブリ、放射性廃棄物管理、環境回復、および放射線共通研究・基盤という4つの研究開発を軸に、課題解決に取り組んでいます。また英知の結集として、国内外の大学・研究機関と連携した人材育成や、JAEA外部の研究者・技術者による廃炉に関係する研究を支援する「英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(英知事業)」を展開しています。こうして得られた成果はイノベーション創出として民間転用も推進しています。
CLADSの中核となる国際的な研究開発拠点「国際共同研究棟」を福島第一原子力発電所の近傍に整備し、国内外の大学、研究機関、産業界等の人材が交流できるネットワークを形成しつつ、産学官による研究開発と人材育成を一体的に進める体制を構築して、廃炉を推進します。