課題番号:SFP-301
段階:Action
廃炉プロセス使用済燃料プールからの燃料取り出し
検討対象取り出し
課題SF取り出し
ニーズ
※「望ましい状態とその理由」内のキーワードから福島原子力事故関連情報アーカイブへリンクしています(別ウィンドウで開きます)。キーワードでの検索となるため表示に時間がかかることがあります。
① 引き抜けない使用済燃料を安全に引き抜きたい
時間軸:使用済燃料プールからの燃料取り出し【短期】
望ましい状態とその理由
スムーズに取り出せないSFP内燃料の取り出し方法の1つとして、燃料集合体全体を固化させて一体として取り扱えるようにできることが望ましい。
理想に対する現状
1号機
大型カバー設置に向け、構外ヤードにおいて鉄骨等の地組作業等を実施中。
今後、以下を実施予定。
ガレキ撤去時のダスト飛散を抑制するため、 大型カバーを設置
燃料取り出しに必要な燃料取扱設備を製作
ガレキや崩落した天井クレーン等の撤去、事故によりズレているウェルプラグ (原子炉格納容器の上部に設置される遮へいコンクリート)の処置、除染・遮へ い等による線量低減を行った上で燃料取扱設備を設置
燃料取り扱い訓練を行った上で燃料取り出しを開始
2号機
南側構台設置に向けて地盤改良等の準備工事を実施中
原子炉建屋内では、線量低減に向けて建屋最上階の線量低減対策作業を実施中
今後、以下を実施予定。
燃料取り出しに必要な燃料取扱設備を製作
原子炉建屋の壁面開口から燃料を取り出すため、原子炉建屋南側に構台を設置
オペフロの除染・遮へい等による線量低減を行った上で燃料取扱設備を設置
燃料取り扱い訓練を行った上で燃料取り出しを開始
解決すべき課題
使用済燃料の破損の程度に応じた取り出し対策を準備しておく必要がある。
噛み込み等により、引き抜きができない燃料・破損燃料に対する対策を準備しておく必要がある。特に、ラックの隙間にガレキが入って取れない場合は切断して取り出す等も考えられ、関連技術が必要となる。
破損燃料の取り出しについては、既存技術を組み合わせることで対応できる見込みがある。
しかし、燃料の中には、スムーズに取り出せないものもあると考えられる。特に、SFP内燃料の取り出し方法の1つとして、燃料集合体全体を固化させて一体として取り扱える様にすることが考えられるが、固化が不可逆操作になる可能性が高く、その後の処理・処分の作業難易度が増加することは避けなければならない。また、固化の際にラック等と接着して取り出し難くなる可能性もあるため、それらを防ぐことができるような固化技術の導入が必要となる。
1~3号機のウェルプラグはその汚染の高さから、「安全面及び廃炉作業面において非常に重要な意味を持つ」と指摘されている。プール内燃料取り出しにおいて、一部設備の設置時とトラブルへの対応時には有人作業も想定していることから、可能な限りオペフロの線量を低減して環境を整備することが必要となる。
参考文献
(参考)関連する研究課題
実施されている研究課題
特になし
検討されている研究課題
特になし