課題番号:輸保貯-201
段階:Design
廃炉プロセス輸送・保管・貯蔵(燃料に由来するα核種が含まれる廃棄物含む)
検討対象安定状態の維持
課題保管容器健全性評価・管理技術の開発
ニーズ
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① 水処理二次廃棄物の長期保管方策を検討したい
望ましい状態とその理由
理想に対する現状
含水率が高く流動性のあるALPSスラリーおよび除染装置スラッジについて、前者は脱水処理装置を2026年度に設置予定、後者は現在の保管場所である建屋内地下貯槽からの回収を2025年度に開始し、脱水処理後、容器収納して高台の保管施設へ移送することが予定されている。
また、水処理廃棄物等の不安定なものは2025 年度までに固化処理方針を策定し、今後の更なる目標として、より安定な状態への移行(脱水処理又は固化処理及び必要な耐震性を有する施設での保管)が実現すべき姿として示されている。
水処理二次廃棄物において特に放射能量が大きい吸着塔類は、現在建設が進められている大型廃棄物保管庫で保管することが予定されている他、廃炉・汚染水対策事業では保管容器の腐食評価および腐食対策に関する研究開発も進められている。
解決すべき課題
保管前の状態(脱水処理を行ったALPSスラリー等)や、その後の保管期間および保管環境を考慮した上で、保管中に発生する現象やリスクを同定し、対策の要否の検討を行う必要がある。
参考文献
(参考)関連する研究課題
実施されている研究課題
R2年度英知α/β/γ線ラジオリシス影響下における格納容器系統内広域防食の実現:ナノバブルを用いた新規防食技術の開発
廃炉・汚染水対策事業固体廃棄物の処理・処分に関する研究開発(高線量固体廃棄物保管時の容器健全性に関する評価技術の検討)
検討されている研究課題
特になし
② 移送・保管システムの安全評価に必要となる評価手法を確立したい。
望ましい状態とその理由
移送・保管システムの安全性を確保するためにも、評価範囲および評価基準が明確であることが望ましい。
また、既存の安全評価手法が存在する場合は、必要に応じて高度化・簡易的等を行ってから活用することが望ましい。
理想に対する現状
移送・保管システムは固体廃棄物、水処理二次廃棄物、燃料デブリを対象に、各々の検討が進められている。
中でも燃料デブリについては、段階的な取り出し規模の拡大に向け、安全機能も含めた収納缶の基本仕様や安全移送条件の検討が進んでいる。
解決すべき課題
移送・保管対象となる廃棄物ごと、あるいは全廃棄物を対象とする評価手法のガイドラインを整備する必要があると考えられる。
参考文献
(参考)関連する研究課題
実施されている研究課題
特になし
検討されている研究課題
特になし
③ 廃棄物の長期安定化を図りたい
望ましい状態とその理由
廃棄物の性状や成分が明確になっていること、それらの廃棄物に合わせた長期安定化技術が開発されていることが望ましい。
理想に対する現状
固体廃棄物および燃料デブリについては、放射性廃棄物の処分の観点から合理的に分別する必要があるため、各々の性状把握が進められている。
中でも燃料デブリについては、性状に関する情報・知見が限定的であるため、性状分析に関する研究開発も進めながら性状把握が進められている。
解決すべき課題
燃料デブリや廃棄物の性状把握を進めるとともに、それら廃棄物の経年変化挙動を把握する必要がある。
参考文献
(参考)関連する研究課題
実施されている研究課題
R2年度英知α/β/γ線ラジオリシス影響下における格納容器系統内広域防食の実現:ナノバブルを用いた新規防食技術の開発
検討されている研究課題
特になし